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相 談 室  


普通の人達にはあまり覚えの良くない軍部の人達だけど。
こうやっていざ会ってみると。
なんと言うか。
明るい。
無駄に明るい。
と言うか愉快な人達ばっかりで。

ばたばたしてたけど実は呆気に取られているって言うのが本音だったりして。

今もなんと言うかにぎやかで。
私は隣に立つ、この人は明るいと言うかしたたかと言うかそんな印象を与えるけどそれでもやっぱりあの明るさに付いて行けるんだからそうなんだろうと思う、彼の顔をじっと眺めてしまった。

「どうした?俺の顔に見惚れてるのか?お嬢ちゃん、残念だが俺には愛する妻と娘が・・・」
「そんなのありえませんって」

あ。傷付いてる。
それも演技なんだろうけど。
私がなんの反応も返さないでいると、彼は肩をすくめて、今度は口元を意地悪くゆがめた。
「良い子のお子様相談室受付ですが?」
「・・・明るいなぁって」
「んん?」
「何で軍部の皆さんってこんなに明るいのかなぁって」
素直に聞いたのが不思議だったのか、彼は私の疑問に少しだけ沈黙で答え。
そして、また笑う。
「目の付け所がいいな」
「どういうこと?」
「そりゃここが軍部だからさ」

理由になってない答えに私が言い返そうとすると、彼はさらに言葉を続けた。

「軍部だから・・・皆イカレちまってるのさ」

ちょっとだけ目を細めた彼に、私はこれ以上何も尋ねられなくなり。
もちろん言ったとおりの意味じゃないことは解っているけど。
考える余地をもらっても、答えがもらえなくなるなんて思わなくて。

もらえなかった答えになんとなく答えを見出すのは、私にはもう少し後のことだった。




END

This Edition : 200210050220



鋼サイトさんで「どうしてあんなに明るいの?」と言う言葉を目にして自分なりの考えを。

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